ワイン用ぶどう品種と味の違い

世界には、たくさんのブドウの品種が存在します。また、その中でワイン用のブドウというのもあります。
ワインをあまり飲まない人は意外かもしれませんが、世界で生産されるブドウの大半はワインに使われています。
ワイン用ブドウの品種や味の違いについて説明します。
ワイン用ブドウと果物としてのブドウの違い
巨峰に代表される果物としてのブドウ、つまりそのまま食べて楽しむブドウは、日本ではなじみが深いものです。世界とは違って、日本では果物として食べるブドウの生産が大半を占めています。
ブドウはスーパーでパッケージに入って売られているものや、おみやげ屋で店頭に並んでいるものというイメージが強いでしょう。しかし、食用ブドウとワイン用ブドウは大きく違います。
食用ブドウでは、実がとにかくぎっしり詰まっているものが好まれますが、ワイン用ブドウでは皮や種がしっかりしているものが好まれます。というのも、赤ワインなどは皮や種に含まれるタンニンが重要で、これがワイン特有の渋みを生みだすからです。
粒が全体的に小さめというのも、ワイン用ブドウのポイントです。房の粒の間に風が十分通る道があり、日照条件も良くなるからです。このように、食用ブドウとワイン用ブドウでは勝手が違います。
ワイン用ブドウの品種:赤ワインの場合
ワイン用ブドウの品種はたくさんありますが、代表的なものをあげます。赤ワインならカベルネ・ソーヴィニヨンとピノ・ノワールとメルローはおさえておきましょう。
カベルネ・ソーヴィニヨンは世界中で生産されていて、若いとタンニンが強く出ます。また熟成するとエレガントな味わいになります。フランスボルドーのいわゆる「5大シャトー」は、このカベルネを主に使うことで知られています。
ピノ・ノワールはブルゴーニュでよく使われる品種で、ロマネ・コンティなどが代表的な生産品です。アロマが特徴的で、熟成すると、紅茶のようなキノコのようななんとも余韻のある香りが発生します。
メルローはペトリュスで有名ですが、タンニン含有量がカベルネより少なめでふくよかなワインに仕上がります。
ワイン用ブドウの品種:白ワインの場合
白ワインで有名な品種はシャルドネとソーヴィニヨン・ブランです。シャルドネは一番人気の品種でフルーツやナッツ、バターなど多彩な香りを放ちます。
世界中で造られている分、味わいの変化が大きいのが魅力です。ソーヴィニヨン・ブランはシャープな酸味が人気の品種です。フレッシュなフルーツの香りが目立ちます。
まとめ
ワイン用ブドウの品種は非常に多いですが、まずは紹介した5つの種類の特徴からはじめ、少しずつ品種の知識を加えてみましょう。素材を知るとワインの楽しみはぐっと深みを増してきます。